いつかヒトになるためのレッスン

人生いったりきたり。

必要に迫られて旅に出たい

 

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

 

 ぜーんぶ捨ててどこかに行きたくなる時がある。もはやここにはいられない、だからかばん一つに入る荷物だけを持って家を捨て、どこかに向かいたくなる時があるのだ。

 

村上春樹作品の主人公は、「自分の力ではどうにもならないある事情」とか、「そうする他ない」ような流れで旅に出る、というパターンが多い気がする。

僕は、その主人公たちが荷造りをしているシーンを読むのがとても好きだ。

選びすぎると重くなる。だから、信頼できるものを最低限選ぶ。丈夫で使い勝手の良い服、多少のことでは壊れない道具、何度も読み返したくなる本、音楽を聴くためのプレイヤー。そこには甘えや迷いは存在しない。余計なものを持つことは、自分を苦しめることにつながるから。

 

たぶん、今の自分は「決心したい」のだと思う。きっと自分が生きていきたい場所はここではなくて、別の場所にあるのだと思っている。

散々悩んで、でも気持ちは変わらなかったから、きっとそういうことなんだ。

自分で自分の心を殺さないように生きよう。もっと楽しいことをたくさん考えて生きられる場所を探そう。

 

余計なものは置いていって、ほんとうに大事と思うものだけを選んで、生きていこう。