最近仕事を言い訳にして本も雑誌も読まない日々が続いていた。大学時代は年100冊位読んでいたこともあったのになあ。
これはイカンと一発奮起して,最近は気になった雑誌や本はとりあえず買って持ち歩くようにしている。雑誌は全部読もうと頑張ることをやめた。一度ざっと見通して気になったところは振り返って読むようにすると,割と自分の気になるところだけを読める。
そんな感じで昔よく読んでいたダ・ヴィンチをパラパラめくっていて,ふと振り返ってしまったのは,浅井リョウと高橋みなみの対談記事だった。
一番最初のエントリで,ぼくはホモだと言った。
ホモって,わりと高い確率でアイドルが好きなのだ。自分も例に漏れずPerfumeは好きなのだが,「熱烈なファン」というほど必死に好きなわけではない。しかし,ホモにはその「熱烈なファン」相当の人間が多く存在する。
ぼくらの仲間は女子に性的興味はわかないはずなので,ぼくらがアイドルを好きなのは,彼女たちとヤりたいから,という理由からではない。では,なんでぼくらはそんなにアイドルに興味を持ってしまうのか。
それはアイドルが山ほど積み上げている「努力」と「修練」に惹かれているからなのだ,という結論に至った。
アイドルとは「物語を動かせる」集団のことである
対談記事の中で,浅井リョウは「物語を動かすのって,メッセージを口に出す人なんです」と述べている。
思っているだけでは,事態は変わらない。そのメッセージが正解かどうかも,全くわからない。でも,実際に口にしないと物事は進められない。
だから,彼女たちはそれを口に出す。その選択が合っているかなんて誰もわからないけれど,だからこそそのメッセージを自分たちの手で正解にしていくために,今度は現実を変えていけるように行動を続ける。だから彼女たちは輝いているし,元気に満ち満ちているように見える。
きっとぼくらは,その行動力に少なからず憧れを抱いているのかもしれない。自分の手で自分たちの物語を動かし,沢山の選択をして,沢山の失敗をして。でも負けずに立ち上がり,さらなる努力をもって現実を変えていく。その姿に,自分のありたい姿を重ねているのではないか。
自分が選んだ道を,正解にしていくしかない。そのためには,メッセージを口に出していくしかない。自分から世界を動かしていくしかない。
自分の言葉で自分を縛りながら,それでも自分が少しでも満足できる人生を歩むために言葉を声に出し続ける。
きっとそれができさえすれば,自分は自分の望むような姿に近づける気がする。